保科アカデミー 定期演奏会の楽しさ、面白さ。
「ブラームスも保科アカデミーはお好き?」
と、ブラームスに聞いてみたくなるようなコンサートが、昨日(13日)岡山シンフォニーホールで。
創立25周年の保科アカデミー室内管弦楽団(60名編成)定演プログラムは、なんと「ブラームス」一色。
題して「ブラームスはお好き」(第22回定期演奏会)
悲劇的序曲、大学祝典序曲、交響曲4番に加えアンコール曲がハンガリー舞曲の1・3・5番でした。堪能。
超難曲といわれる4番でもストリングスの豊穣な響き、ブラス・パーカッション渾然一体の音の拡がりと秋山隆さんの やや抑制された余裕の指揮は、背中からブラームスのオーラが出ているよう。
これは、よほどのブラームス好きが団員にいるに違いない。総意?保科洋さん、秋山さんの独善?ホールでお目にかかった保科さんにお聞きしたら「我 関知せず」でした。それでプログラムを開けてみる。
保科アカデミー定演の楽しさは演奏はもとより、プログラムが一冊の”読み物”なっていること。
単なる楽曲解説に終わらず、それが音楽史であったり、今日の時代を生きる証であったり、示唆であったりして、手練の書き手が次々現れて読ませます。今回は、こよなくブラームスを愛する団員・OBGが多いこと知って理解できました。保科アカデミープログラムは翌日 読むことをお奨めします(絶対 損しない)。
かって朝比奈隆指揮による大阪フィル(フル編成)がオーケストラ創立功労者のお別れ会で、1800人の献花中、3番3楽章の1節を延々と奏で続けられた、ブラームスの想い出が甦ります(大阪シンフォニーホール 朝比奈さんは高齢でした)。ブラームスは 何となく、じゃなくて 何か強いキッカケがあって、好きになるんですね。たとえば プログラム筆者のお一人、秋山すなほ さんのように。 (NH)