阪神大震災6434人の中の二人・古川 博さんご夫妻
あの悲しみから20年。
同僚の古川さん夫妻が 神戸・大火災の中に消えてしまったことを知ったのは,
1カ月過ぎてからでした。我々が生き残って彼だけが逝ってしまったことへの
痛恨が、心底 今も残ります。阪神地震は誰も予期せぬ天災と、いい聞かせては
みても無念は無念。彼の鎮魂と無念晴らしを「レクイエムを聴く」ことに決めた
のは、その年3月だったか オーム・地下鉄サリン事件勃発の頃でした。
(あの頃も理不尽なこと多すぎた)
誰のレクイエム?
フォーレ・モーツアルト・ベルディとCD聴き込んで、ベルディに。それが生音で
実現したのは、それから5年後のNHKホール。ミラノスカラ座・引越し日本公演の
中日がまさにベルディの「レクイエム」でした。
ムーティ指揮スカラ座オケ・合唱団の迫力ある演奏は、彼を追悼するにふさわしい
一夜でありました(多分 納得してもらえたんじゃないかと)。
レクイエム前後は大雨でしたが、原宿方面へ向かう帰り道の気分は晴れ、
だった。亡くなられた6434人の方々、そして罹災しながらも逞しく生き抜い
て来られた方々の 20年の重さを感じる、今日17日です。
2005年9月23日・NHKホールでの コンサートチケットとプログラム。
オーディオビジネスのエキスパートだった古川さん、最新機器の”ハイレゾ”で
今 何をお聴きでしょうか、天国で。 (HN)