あれから20年 阪神大震災
20年目の日が近づいて、封印していた心の中からいろんなものが溢れてきます。
ドドドド・ダーンの大音響と 上下に踊っている部屋の中で遠のく意識。
無事だった家族と犬一匹で県・西宮高体育館へ避難、4日目に尼崎のアパートへ。
あの時の、あかりが灯って 水が出て ガスが点いた時のみんなの歓声!
1週間が過ぎて、仕事場の岡山へ一日かけて山陰周りで戻ってみれば、ここには
何ごともない日常が流れていてウソ!という平穏さが、今も記憶に鮮やかです。
この月、作陽音大の定演が津山であって翌朝ホテルで指揮の故・岩城宏之さん
に「地震地獄から生還、聴けてよかった」と言ったら眼を丸くされていたこと。
岡山メディアコムで「川西香子ピアノリサイタル」聴いてピアノって凄いなあ、と
想いを新たにしたこと(川西さんは現・難波姓 大阪でご活躍中)。2コンサート
とも演奏曲名をまったく憶えていないのが、我ながら不思議ではあります。
先月の保科アカデミー「第九」ではないけれど、生きる幸せへ 背中押してくれる
ライブ音楽の持つパワーを実感できた震災月でもありました。
地震直後、ガス漏れ防止で奔走した西宮近隣の人たちや、高校体育館に集まった
避難者600人が何の公的援助もなく、1ヶ月間自力で共同生活を乗切った市民力
も大変なものでした。
あの日のことが、きのうのことのように甦る、あっという間の20年です。(HN)