建部の人びと
建部。岡山市の最北に位置し、丘陵のような山々と ゆるゆるとながれる
旭川にいだかれて、温泉と素敵な音楽ホールのある町。
この町へ四半世紀前、神戸より転居された友人の坂野さんを訪ねました。
広々としたリビングには薪ストーブが焚かれ、傍らの大正時代のヤマハ製
ストップ付きオルガンを背にして眺望する南面の木立。その向こうに広がる
田畑と遥か山々は正に一服の絵画です。ご夫妻の奏でるVn,Vcアンサンブル
談義のつもりが転じて、「移住者で活性する建部」談に終始 楽しいひと時
となりました。
ここ数年、安全で暮らしやすい住処を求めて各地から移住される方で目立って
いるそうです(殊に東北大震災後多い)。古い地元民と移住者の融和・交流も
公民館活動をクッションにうまく運んでいる由、手作り地域新聞「タネピリカ
(アイヌ語で、これでいい)・季刊発行」3年分から、それぞれの人の思いが
伝わってきます。小学生が増えて学校が活性している様など目に浮かぶようです。
坂野さんご夫妻は、移住者の先達として新規に訪れる未知なる人たちに、今や
「建部の語部」ボランティアをしているそうです(それも自宅で)。
昨日、50年先は人口半減の津山市 のローカルニュースが流れていました。
ここ建部は、地域環境を「安全・安心」に置き換えて自然発生的に従来にない
全く新しい活力を生み出そうとしているみたいです。
食と農、教育・文化、人の融和と支え合い。それが新たな職の創造に繋がり
そうな予感。50年後の建部は人口倍増でしょうか。
25年、地域への優しさと愛情持って 貢献する坂野さんに拍手です。