大フィル 神戸特別公演

ヴァイオリン講師の田中郁也です。

7/11(水)は大阪フィルの神戸特別公演。

プログラムは

ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第3番(ピアノ協奏曲史上最高に難しいとされる難曲。40分以上の大曲)

大栗裕/管弦楽のための協奏曲(日本初演)

チャイコフスキー/バレエ組曲「くるみ割り人形」

この大変なプログラムを前日の4時間で仕上げてしまう。

前日のリハーサル。大栗裕→チャイコフスキー→ラフマニノフピアノ協奏曲という順番でリハーサルを進めていた。残り2分くらいで曲が終わる(ヴァイオリンとしては最後のページになったくらい)でリハーサル終了時間がきた。指揮棒がまだ止まらないので演奏は続いているが、インペクが動きだし指揮者に終了するように合図する。それでも指揮者は止まらない。そして2度目の終了合図で曲が止まった。ここで終了してしまうとソリストと最後まで弾かないまま明日の本番当日を迎えてしまう。以前にもこのような事があったが、この瞬間僕は心が締め付けられるようになる。でも規定だから「仕方がない」。プロオーケストラにはかなりきっちりした時間配分が決められている。

でも今回の指揮者は「あと少しなのにここで止めるかね?」と言った。そしてリハーサルはあと数分続行された。

規定があるからこそ守られる事も多いけど

「何のために音を出しているのか?」を問われた瞬間に感じた。

サッカーの手を使わないルール

生楽器の音量、音色(マイク、スピーカーのように簡単に増幅、変化出来るものではない)。

枠があるからこそ、高められた能力による感動がある。

「能力と枠と感情」

最後まで諦めない姿勢。

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