アンタレスホール
アンタレスは星座の名まえ。
ここは津山北郊外の丘陵に佇むしょう洒な音楽棟。
それがアンタレスホールです。
カリスマ調律師・アーテスト 安藤さんが生んだ最高傑作。
ドアをあけて一歩入ると ほのかに漂う木の香り。
グルッと見わたせば 柱と梁は八寸角の米松20本。
壁は天然杉材と珪藻土の上塗り仕上げ。高い天井囲いは四寸角の柱と美しい天板。
そして床は一面天然の檜材。
その床を目線で追うと なんと 形状はグランドピアノになっています。
鍵盤側が客席で先端にピアノ。
ちなみに椅子席(30席分?)は 杉材で安藤さんの手作りとか。
この天然木に囲まれた空間は、さながら森の中にいるような安らぎを与えてくれます。
さらに天然素材を駆使して四季の気候を自然吸収し、ピアノやホール音響を安定して維持・保全する
仕掛けのたくみさは見事としか言いようがありません。
ホールが生まれて10年、今日 祝祭コンサートが催されました。
ピアニスト 上野真さん奏でる力強く情熱的な、ベートーヴェンソナタ4曲(第7番・14番月光・27番・28番)
折しも集中豪雨のさなか 外の激しい雨音と上野さんの熱っぽい演奏がコラボし、荘厳にして不思議な音楽体験をすることができました。
音楽のもつ透明感と至福とは たぶんこういうものなんでしょう。
岡山に居て半日の余裕が生れたら アンタレスまで足を運んでみて下さい。
そこには ハレの日の楽しい音楽の世界があります。