ゲオルギ・ボイキン ピアノコンサート
”ここは遠きブルガリア ドナウのかなた・・”
と 歌われているほどの遠い国から来日中の新進ピアニスト ゲオルギ・ボイキン。
その日本ツアー最終公演が29日 岡山で。初めて耳にする24才の男性ピアニスト、お誘いがあって聴いてきました(全曲よく弾き込まれていて、とても丁寧で繊細かつ透明感のある演奏でした)。
バッハ・フランス組曲6番から始まってショパンを聴くうち、通奏低音のように全曲に流れる”哀愁をおびた色調”に心がとまる。これ 演奏者の個性?民族性?とすれば「ブルガリア」って何?バルカン半島の小国、東西の大国に翻弄され続けてきた歴史、ユーロの一員。ボイキンさんはどうして日本ツアーに?ふだん自国では何しているのだろう・・などなど、 まだ見ぬ「ブルガリア」に想いを馳せている間にコンサート終演となってしまいました。
ショパン・ノクターン、マズルカ、ポロネーズなどやや小品中心の聴きやすいコンサートだからでしょうか、市民会館の聴衆800名(目視)の多さにビックリもしました。主催者すごい。拍手も暖かった。
アンコールはベートーベンのソナタ・月光の第1楽章。終わって夜の街へ出る、上弦の月が”一つ”でている。また連想。村上春樹の小説 「1Q84」 には月が”二つ”出ていた(たしか)、そろそろノーベル賞シーズンだけど今年の文学賞 春樹は取れるだろうか・・。
あれこれ 心遊びできるのも、生音コンサートのいいところ。今夜も十分 楽しみました。誘って下さった Nさんありがとう。そしてボイキンさんにも。 (HN)