岡山大学交響楽団・大阪公演を聴く
16日、第70回記念コンサートを大阪 ザ・シンフォニーホールで聴きました。
京大交響楽団との合同演奏、ワーグナー「マイスター~前奏曲」の4管編成的パワーに圧倒されて始まったコンサート。
岡大の単独演奏による保科洋「古祈」(秋山隆指揮)、ショスタコービチ「第5番」(保科洋指揮)は、それぞれの作曲者が意図したであろう深淵な世界に迫る、すばらしい演奏でした。2曲を通して弦楽器パートのまとまりが秀逸。
目を閉じれば、キャリアを積んだ大人たちの怒り、望みと慈しみが重層的に聴こえてきます。
(偶然でしょうかロシア、イスラエルの狂暴に対峙するようなプログラム構成も重なって)
入学し初めて弦楽器を手にする学生も多いと聞いています。
全楽団員の努力もさることながら、この域まで今、持てる能力を最大に引出し楽曲表現された指揮者の力量に感じ入りました。
秋山さんはお医者さん、保科さんは作曲家。大学運営には一切かかわらず、永年にわたり側面から教育支援されている凄いお二方です。
響きがナチュラルな大阪ザ ・シンフォニーホール。
在学中、一度は全員がステージに立てて、京大を従えて且つ指導者に恵まれた学生諸君が眩しく映りました。
でも、今強く印象に残るのは 秋山さん、保科さんの指揮です。
(保科さん、コンサート終わって指揮者室で)
(NH)